森田明美先生講演会参加報告 中村みほこ 稲城市議会議員
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2008 年 8 月 12 日    
森田明美先生講演会参加報告
〜「自治体と市民の連携による子どもの権利実現を探る」〜
市民国際プラザ主催「子どもの権利展」で開催された講演会に参加してきました。
NPO法人こども福祉研究所理事長・森田先生(東洋大学教授)はこれまで多くの自治体の子ども計画や子ども条例などの政策立案に関わっていらっしゃいます。講演会の中でで報告された、子どもの権利実現のために市民と行政の連携で取り組んだ、いくつかの研究実践事業は大変興味深いものでした。これらを参考に、稲城市が「子どもの権利」を基盤とした「子どもや子育て家庭にとってやさしい自治体」になるよう、今後の提案活動に活かしていきたいと思います。

■「子どもの権利」とは何?なぜ必要なの?
かつて「私ごと」であった子育てが、今日では社会状況の変化から支援が必要な「新しい公共」として市民と行政の協働事業として拡大してきました。その幅広い要望に応え、サービスの創造や向上につなげるためには市民(当事者)の参加が必要です。但し、単なる安上がりのための「協働」や「住民自治」「民営化」であってはなりません。
「子どもの権利」を基盤にした子どもの育ち・子育て支援を実現するには、子どもに関わる全ての大人が「子どもの権利」の視点をもっていることが大事です。

★子どもの権利条約 
第3条 「子どもにとって最も良いことを」
第12条 「意見を表す権利」
社会福祉サービスはすべて善人であると思われがちですが、人権侵害をさせない「民」を作るのは、実はとても難しいのです。子どもは情報や知識が少ないために「そこにあるもの」以外を知りません。だからこそ子どもの希望に合うサービスを作りだし、そのサービスを向上させるためには、利用者である子どもが参加し、子ども自信が、自分にとって最も良いことがどうかの意見を言っていく(第12条)必要があります。
さらに利用者(子ども)の権利・選択権を保障するには、権利侵害が行われていないかを、どこかで誰かが見て、考えていかなければならない(第3条)のです。

■子どもの権利を実現するための活動課題
森田先生は行政との関わりの中で、子どもの権利を実現するための今後の行政課題として、次の3つをあげています。
@子どもや保護者などの参加の促進
A新しい市民活動・NPOなどの育成・協働、
B地域の子育て支援施設のネットワークと、質の向上に向けた組織化の必要性

これらの課題を踏まえた上で、NPO子ども福祉研究所が、実際に八王子市、西東京市、八千代市で行政との協働で実践している子どもの育ちや子育て支援の事例報告がありました。
市民だったら何ができるだろうか?
子どもの権利条約を地域化していくために、事業を通して市民の力をどこまで集めることができるのか、市民ニーズは何か、企業は地域貢献活動としてどこまで協力し、大学やNPOの協力はどこまで展開できるのか。実践から得られてのは、何よりもこれらのマネージメント業務が大事だということ、そしてもっと地域に開けば、多くの市民が関わってくれるだろうと実感を込めた報告がありました。どういう方向にマネージメントするか、その人材こそが重要だということです。

■市民力!「子どもに寄り添う」子どもサポーター養成
児童福祉分野のサービスを担い、人権侵害をしない「民」を育てるために、こども福祉研究所が行う子どもサポーター養成研修では「子どもに寄り添う力」を学びます。
さらに必要な3つの要素を学ぶことも大切です。
@子どもアドボケーター養成(権利擁護)
A子どもファシリテーター養成(子どもが自由に言いやすいように導く)
Bプレイリーダー養成
子どもサポーターとして、どれだけの市民力を集め、育てていくことができるか。担い手の育成は子どもにやさしいまちを実現するカギといえそうです。

■市民と行政の連携に必要な6つの視点
市民活動を実現するために大事な視点は、
@自立と信頼(尊敬)の関係を構築していくこと
A丸投げ(指定管理者制度)・丸抱え(怖くて市民に任せない)ではなく中間を考えていくこと
B行政依存からの市民の意識改革
C安上がりに使われていると感じてしまわないように、目的と情報をしっかり共有していくいこと
D相互に調査・研究・学習によって想像力を喚起していくこと
E評価、見直しをしながら、役割と責任、権限を明確にしておくこと。

■子どもや子育て家庭にとってやさしい自治体に!
NPO子ども福祉研究所が目指しているのは、まさに「自治体と連携した、子どもの権利実現」なのです。
やさしい自治体になっていくための子どもや子育て支援の施策づくりや、具体化のサポートをします。
そして夢(目標)は、自然(遊びや農業等)とのかかわりのなかで子ども自身の力が育ち、元気が蓄えられ、表現・活動できる遊び場「森の保育園」の設立、森の保育園を支える「森の家」を一緒に運営をし、地域で子どもの自立支援やシングルマザーなどの自立を支援する活動を展開することだということです。

稲城の自然を活用できたら、もっともっと子どもや子育て家庭にやさしい自治体になれるのかもしれませんね。





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